知床 国立公園60周年・世界遺産20周年 知床国立公園60周年
世界遺産20周年記念

Special | 秋の知床を堪能するスポット<斜里町・ウトロ編>

「全国有数のサケの漁場」を感じる「ウトロ鮭テラス」

朝7時頃、サケの定置網漁を終えた漁船が港に帰ってきます。獲ってきた魚を保管しておく船倉から、クレーンで次々に水揚げされていくサケ。それらを目にも留まらぬ速さで選り分けていく漁師たち。その日の獲れ高を確認するせり人や漁業関係者たちが集まり、活気づく港。そんな漁場の朝に触れることができるのが、「ウトロ鮭テラス」です。

2階は誰でも無料で入れるエリアとなっており、1階で行われる作業を真上から覗くことができます。見頃は9月、10月の朝7時〜10時頃(※日曜日と海が荒れる時化はお休み)。道の駅ウトロシリエトクの裏側にあり、宿泊施設が立ち並ぶ温泉街から車で数分のため、朝食前に訪れることもできます。

また、Adventure Festivalのプログラム「未来につなぐ知床ゴミ拾いプロジェクト」の集合場所である知床世界遺産センターからは、徒歩で向かうことが可能。プロジェクト参加前に立ち寄ってみるのもおすすめです。

◆Information
住所:〒099-4354 北海道斜里郡斜里町ウトロ西
Google map:https://maps.app.goo.gl/VnFGR5FFcWn3r79z8
営業時間:7:00〜10:00頃(9〜11月中旬頃)
休業日:日曜日、海が荒れている日 (時化の日)
駐車場:あり
入場料 : 無料

ウトロの町中で、命の営みを垣間見る。「サケの遡上」

数年にわたる海での生活を経て成長したサケが産卵のために再び川へと戻ってくる「遡上」。

自分の子孫を残すために一生懸命動いたサケは産卵後、オスもメスも7〜10日ほどで死んでしまいます。こうして死んだサケは、微生物から動物までさまざまな生き物の養分となります。その排泄物が森を育て、豊かな循環の輪を形成しているのです。

地域の産業や漁業を支えるだけでなく、知床の海と森をつなぐ重要な役割を担うサケ。ウトロには、そんな彼らの命の営みを垣間見ることができる場所がいくつかあります。そのひとつが町中にあるペレケ川です。

見学は上からお願いします(川の中に入ると危険です)。またヒグマの出没にもご注意ください

すぐ横にはウトロ温泉バスターミナルがあるため、公共交通機関を利用する方にとっても気軽に立ち寄りやすいスポットとなっています。階段を降りてサケの様子を近くで観察したり、川沿いにのびる遊歩道を歩いて上流へと向かうサケを追ったりすることもできます。

さまざまな楽しみ方で、知床の自然に触れる。「知床五湖トレッキング」

「登山」はハードルが高いという人も、頂上を目指す必要のない「トレッキング」なら挑戦できるかもしれません。「FILM FESTIVAL アウトドア映画祭」の会場となる知床自然センターから車で10分、知床連山の麓にある「知床五湖」には、高架木道と地上遊歩道の2つのトレッキングルートがあります。

ひとつめの高架木道は、体力に自信のない方や小さな子どもを連れていても気軽に楽しめるルート。全長およそ800メートルで、五湖のひとつ、一湖を望む展望台まで続いています。普段着のままでも充分安全に歩くことができ、さらに木道の幅が広いため、ベビーカーや車イスでも楽しめます。

ふたつめの地上遊歩道は、原生林を散策しながら湖を巡り、高架木道を通って戻るルートです。エゾシカの角研ぎ跡やヒグマの爪跡などの痕跡からすぐそばに野生動物が息づくのを感じたり、山や木々を映し出す美しい湖面や雪化粧をした知床連山などの絶景を堪能したり。知床の圧倒的な自然をより深いところで感じることができます。

利用方法はヒグマの活動時期によって変わり、5〜8月の「ヒグマ活動期」は、知床の自然を熟知した引率者によるガイドツアー限定で散策することが可能です。一方、SHIRETOKO Adventure Festivalが開催される9月上旬は、「植生保護期」の時期。ヒグマに関するレクチャーを受講した後、各自自由に散策することができます(ヒグマの出没状況などにより、変更の可能性あり)。


SHIRETOKO Adventure Festival 2025
開催日:9月6日(土)、7日(日)
会場:北海道・斜里町&羅臼町

Updated / 2025.09.03